観劇>エターナルチカマツ
エターナルチカマツって題名ダサくね?とか思っててすいません。エターナルチカマツ見てきた!
何気にことしの観劇はじめでした。ほんとは二月のひょうたん島チケットあったんだけど行けなくなったのと、風邪でやばかったのでまさかの三月観劇はじめ。自分でも驚いてる。あと四月あたりから怒涛になる予感がしてる。いやほんとは三月ももっと見たいのあるけど。
ルヴォー演出で曽根崎心中をやるって話が元々あったものの勘三郎さんの逝去に伴って頓挫した計画が、形を変えて実現したとのこと。ルヴォーの歌舞伎もみてみたかった気がするなぁ、と思いつつエターナルチカマツ、良かった!チケットとってよかった!
日本的価値観と西洋的価値観、あるいは歌舞伎の技法と現代演劇の技法がいい感じに混ざってた。それなのに削ぎ落としたようなシンプルさもあって、もりもりっと詰め合わせました感がまったく無いのが演出家のセンスを感じた。すごく美しい世界だった。
ここで例にとっていいのかは微妙なところですがワンピース歌舞伎は歌舞伎に現代技術をごりごりごりっと盛り込んで全部盛り込んでやったぜ楽しいだろ!めっちゃ楽しい!!って感じなのと対極にあったように思いました。現代演劇と歌舞伎の違いはそこなのかも。同じく見世物ではあるんだけど、こう、<楽しむ>と<愉しむ>の違い、かな?そんなものを感じました。
それでこっからネタバレ感想。
ルヴォーのインタビューを読んでいたのと開演前にパンフ買って読んだのでまあ、オチは予想してました。してたけど早替えぱねぇ!そこでかよ!まじか!すげえ!
傘が本当に美しさとしても舞台装置としても物語としてもほんと意義があったんだなぁ。
閑話ですが、わたし七之助は美少女だと思ってるんですが(語弊のある表現)それでも美少女役以外で、男役で、歌舞伎ではない舞台で観たいとずっと思っていて、それが叶って幸せですもっとくれ。もっとがっつりストプレくれ(ワガママ)
いや深津絵里の漢前(と書いて脆いと読む)ハルと七之助の嫋やかな(と書いて強情と読む)小春のやりとりもほんっと良かったんですけどね!
あー、ほんと七之助が出てくると歌舞伎になるなー。と思いました。なんだろう。すごく異質で、なのに馴染む。一人江戸時代っていうのかな?違和感なく馴染むのに異質。
あと一幕ラストのえびぞりが美しかったです。
物語としてもさほど気を衒った部分はなく、すごくシンプルだったと思う。シンプルだからこそ美しいのかな?
問題がなに一つ解決したわけではないけど、それでも気分がちょっとだけ変わるとまた違うよね。って感じかな。雨の中傘をささないで歩くよりは傘があったほうがいい。雨が降っている(問題が山積している)ことには変わりはないけど、風邪をひく可能性は低くなる。傘をずっと渡そうとしている人がすぐ近くにいたんだね。ってそんなことを思いました。
まあ、お前が言うなよ感はあるけど、そういう部分も含めてなんだろ。すごくリアルな御伽話だったのかな?ふんわりとした希望が垣間見えた。
あとすごく良かったのは中嶋しゅうさん!すごーく素敵な語り!あーもー好き。すごく好き。
ハルと小春の彼氏はすごく情けなくて顔だけで紙っぺらみたいなぺらぺらな男でした。でもそんな男でもなんかしらの琴線に触れてしまえば恋におちたりもしちゃうんだろうなー。
こんな男の癖に出来た嫁とほんとうに好きって言ってくれる美人の彼女がいるとかまじ許しがたい。でもわりとそういうことってあったりするもんねぇ、となんだか納得してしまったり。
あと入野自由がイケメンに見えてびっくりした。慌ててパンフの写真を見たらいつもの入野自由で安心した。メイクすごいな!
矢崎広は最近大江戸鍋とるフェアのDVDで見たのでなんだかすごく見てるような気がしてるけど多分生でみるのはじめてのはず。もしかして一人分の役割られてね?最初の人物相関図から一人消えたし。とか思ったので台本が読みたい。