MEMOLOG

ただひたすらにめも

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アルカディア初日見てきました! 

アルカディア初日且つねこひた三上真史初回だったので一日で綿麻呂ちゃんと田村麻呂さま両方堪能したことになりますね!一人はテレビだけど!一瞬本気で神奈川行くことも考えたけど正気に戻ったよ。

最近何の感想を書く時も三上真史を絡めている気がする。そのくらい三上真史が好きです。腕時計に目を落とす仕草が好き。



そしてアルカディア

わたしこれすき。見終わって最初にツイッターで呟いたのがこの一言。わたしほんとにこれ好き。

とりあえず洋書をAmazonさまでぽちった。読めるのかな!?知らないけど!

非常に物語の構造としてよく出来ているので文字として見たくなる。たぶん気づいていないいくつかの伏線もあるんだろうなぁ。

すべてラストシーンのための三時間だった。

それにキャストがあてがきかと思うレベルでぴったりすぎた。なんだこれ最高。

あと、フーコーの振り子を再読したくなった。



ここからはネタバレしかない感想です。



19世紀と現代が交差して、古典数学と現代数学やカオス理論やらアルゴリズムやら或いは英国式庭園なんかが飛び交うけれども結局は少女トマシナの恋のおはなしだった、と私は受け止めた。

物語のラスト、トマシナと家庭教師セプティマスのワルツのシーンのあの多幸感。すべてがそこに収斂していく快感が本当に凄かった。あと芳雄さんのワルツぱねぇ。やべぇ。ぱねぇ。語彙がねぇ。

だってねぇやばいんだってあの人が十九世紀の服着てワルツを誘うポージングとかまじやばいんだって!ただの十九世紀の貴公子だから!やっぱりプリンスはダンスに誘うのがお上手ですね!すき!!!!!きゅんきゅんするわばか!

大体年上のインテリで毒舌家でそこそこかっこ良くてちょっとエロい家庭教師ってお前そりゃあお嬢様も恋に落ちるわ!配役完璧だな!すき!!最初はまともに感想書くつもりだったけど結局はここだわ。芳雄にブーツフォーエバー。あとロングコートも最高。前田文子さんありがとう!あなたもよく働きますね!ってかよしおにワルツなんて踊らせたらただのプリンスだし初恋メーカーだわ!すき!!あと人妻寝とって決闘とかめっちゃデジャビュだったよ!で、オーガスタスくんとどんなお話ししたのか詳しく教えてくれないかな!?私十九世紀のイートン校からのケンブリッジには多大な誤解と多いなる偏見を抱いているからね!?


えと。まじめになるね。

この時点でトマシナがこれからどうなるのかは現代の視点で語られているし、セプティマスがどうなるかも同様に暗示されている。だからこそ、この二人の幸せそうな楽しそうなワルツが本当に尊い。トマシナの幸福の絶頂。そこで幕が降りたことがほんとうに幸いだし、うん、ハッピーエンドだったと思う。

ワルツのように物語の構造は円を描いている。ループではないし、不可逆性を保ったまま、回っている。

一度失われたものは戻らない。熱が冷めることと同じように。熱量は戻らない。けれど彼女は回ってる。彼女が証明した理論とは全く違う場所で彼女が回り続けている。その証明が現代パートだった気がした。

彼女の小さな痕跡が現代に及ぼしていくつかの事件を巻き起こす。同じ場所で、時代を超えて。そして結局やっていることは一緒。


ほんっっっとによく練られた物語だった。トム・ストッパード頭良すぎ。数学的なあれこれではなく物語の構造としてめっちゃくちゃよく出来てる。会話劇の伏線と構造がぴったりがっちりはまる感じって、ミュージカルでいうリプライズがはまる感じに凄く似ていると思うんですよね。同じ旋律を別の場所で別の人間が奏でることによる効果。それがもうぴっったりくるとほんっとゾクゾクするんだよなぁ。

それと前半、一幕部分ではフーコーの振り子を思い出した。ミステリ風要素はこの辺りかな? あれはまたこのアルカディアとは違うんだけど、小さな痕跡に多大な意味をつけるっていう部分と衒学的な部分とが私の中で繋がっちゃったのかな?


堤さんはもうほんと堤さんでした。安定の堤さんだしかっこいい。ロンドンでセックスしよう、みたいな台詞がまじかっこ良くて行く!ロンドンいく!ってなった。あーもーほんとうまいなぁ。女ったらしで自信過剰でちょっと情けないのに愛らしい男。ほんと堤さん。


寺島さんは結局逆ハーなのかなってちらっと思ったりなんかした。いやぁ安定だわー。堤さん以上に安定。


浦井さんはもうね、好き。かわいい。好き。亀と戯れる浦井さんかわいい。あとあの優しい声ね。好き。


趣里さんはかわいいね。天使だね。ラストシーンの白いワンピがめっちゃかわいくて心臓もってかれました。


あと安西くん。彼凄く重要なパートを担っていたのでファンはこれ見た方がいいよ!私まだこの子の役柄までちゃんと考察っていうか頭の中で纏めることが出来ていないので言語化不可能だけど彼が二つ時間を繋ぐ重要な人間でした。

時間軸と空間軸の役割、かな?なんかなんだっけ?時間でうんたらってなんかなかったけっけ?時間軸を取っ払えば同一空間に幾多の時間の出来事が現れる的なやつ。星の数ほどでなんか聞いたような記憶がないようなあるような。もしかしたらなんか違う本だったかもだけど。


とにかく!面白かった!すき!

もう一枚確保してるけど立見でチケット増やそうかなぁ。